空間系/非空間系

50 pears加藤の音楽ブログです。

2019年アルバムベスト

今年も例によってアルバムランキングを出しました!

毎年これは意味があるのかとかつらつら考えながらも12月になるとアルバムを聴きまくり、メモ帳に羅列したアーティスト名をせっせと順番を入れ替えたりしながら過ごしています。

確か最初は2015年末にサークルの先輩が年間ベストをツイッターでやってたのを見て、この文化を知ったんだったと思います。

その時の先輩の一位は確かOneohtrix Point NeverのGarden of Deleteだったと思います。僕は当時洋楽もそこまでは聴かず、ロック以外の音楽は特に聴いてなかったので、先輩の見てる世界が異次元のように見えて、何故かすごい焦りを感じ、ランキングの曲を聴き漁った記憶があります。

その年からなんとなく今年聴いた4枚をツイッターにあげるくらいのことをし始め、2017、2018には本格的にその年の音楽をまとめるようになりました。

 

毎年考えてはいるのですが、僕なりのランキング行為の意味づけとしては、

 

・その年がどういう年だったのか後で個人的に思い出すための日記代わり

・自分の音楽の聴き方の可視化(特に他の人と比べて)

・新しい音楽を聴くことのモチベーション作り

 

くらいに考えています。僕はヒットランキングを上から聴くような聴き方はしてないので、自分のランキングは世相を反映するものとは全く思っていません。よく「今年はヒップホップが豊作で〜」「今年は◯◯の年でした〜」的な所感を書く人がいますが、そういうのはオリコンや大手レビューサイトがやればいい話だと思います。どういうまとめ方するにしろその人の聴き方のクセがでるものだし、そこが面白いところじゃないんですかね。

 

さて、僕の今年のランキングはこんな感じでした。去年より一枚ずつ増やして今年は邦洋16枚です。

邦楽

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サカナクション

おとぼけビ〜バ〜

KOHH

CHAI

BUMP OF CHICKEN

きくお

踊ってばかりの国

OGRE YOU ASSHOLE

ナツノムジナ

Suchmos

ナードマグネット

South Penguin

AAAMYYY

kumagusu

ミツメ

柴田聡子

 

洋楽
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Crumb

Deerhunter

Mac DeMarco

Cate le Bon

American Football

Thee Oh sees

Flying Lotus

SASAMI

THE GET UP KIDS

Omni

Vs colour

Corridor

Drahla

Julian lynch

Jay Som

Stella Donelly

 

サカナクションはアルバムをかなり待たせていた上に、公開された収録曲が既存曲ばかりだったので期待してなかったのですが、結果的には「サカナクションらしさ」が存分に出ててめちゃくちゃ良かったです。

おとぼけビ〜バ〜は海外で人気とのことでツイッターでたまたま知ったのですが、アルバムを通してワンイシューな感じにパンクらしさが溢れていて良かったです。CHAIもほぼ同じ感想ですね。さらにどちらも演奏の良さがありました。

6位のきくおは、初音ミクを使ったDTM系のアーティストの方ですが、ビートミュージックっぽい感じもあり、音作りも独特で、是非色々な人に聴いてもらいたいミュージシャンです。毎作新譜が出るたびにチェックしているのですが、今作は特に終わり方の潔い感じと、歌謡曲への接近もあり琴線に触れるポイントが多かったです。

Suchmosの新譜については、「新境地、意欲作」的な触れ込みを見て一度聴いてみたもののなんとなく興味がないと感じて放置していたのですが、今月改めて聴いてみたところ何故かハマってしまいました。オールドなロックに原点回帰する姿勢自体はそこまで珍しいことでもないと思いますが、サチモスは根っこにあるサチモスらしさを変えずに音楽性だけをより本質的なところにシフトしたような感があり、好印象でした。

また、今年はナツノムジナ、South Penguin、kumagusuなど、ライブを観に行って好きだった東京のインディーバンドが次々とアルバム単位でリリースをしてくれたのでテンションがあがりました。来年は50 pearsも頑張らなければな、と思います。

 

その他邦楽で迷ったところとしてはNot Wonk、Tempalay、カネコアヤノ、ROTH BART BARON、ジェニーハイなどが良かったです。

ジェニーハイは有名人の寄せ集めで組んだ企画バンド的なバンドですので、アルバムが出るというだけで正直すごいと思いました笑。それに加えて、各メンバーの個性がそれなりに出ていて、完成度も高めだったと思います。ランキングには入れませんでしたが一聴の価値はあると思います。

 

洋楽の方ですが、今年初めて知ったCrumb、Cate le Bonの2組は好みどストライクの素晴らしいアーティストだと思いました。またDeerhunter、Mac DeMarco、アメフト、Flying LotusThe Get Up Kidsなど愛聴している大物アーティストも新譜を出してくれました。単にアーティストに対する好み以上に、それぞれ作品に好きなポイントがありました。

11位のVs Colourというアーティストですが、ロスのバンドらしいこと以外ほとんど情報が出てこないのですが、ポストパンク・ニューウェーブ的要素とファンク要素が重なっていて最高でした。一部の曲ではかなり長尺のインプロ的な要素があったりするのですが、緊張感が途切れることなく続いて素晴らしいです。ザゼンボーイズなんかにも通じるところがあるとも思います。

また、Real EstateのギタリストでもあるJulian Lynchの新譜ですが、割とロック的なアプローチではあるものの、エレクトロニカ的に生楽器を使っていたのが良かったです。

その他迷ったところとしては、Men I Trust、Deliluh、RIDE、King Gizard and the Lizard Wizard(1枚目)、Chestity Belt、DIIV、Whirr等があります。

インディ系ではJay Somとステラドネリーの二組をランキングに入れましたが、Men I TrustやChestity Beltも入れたいと思ってめちゃめちゃ悩みました。ここら辺は正直差別化は難しいですが、その中でも比較的メッセージ性が強いアーティストを上位に入れようと思った結果こういう感じになりました。

DIIVとRIDEは、どちらも一度大売れしたバンドの新境地的な一作ですが、そういう試み自体は嫌いではないものの、いまいちその変化に芯を食ってる感がない印象を持ってしまいました。

 

また、毎年EP・ミニアルバムをどう扱うかについては悩んでいるのですが、今年はEP・ミニアルバムは除いて考えています。同じく完成度が高い音源だったとしても、単純に考えて曲数が多い方が価値が高いと思っています。ただ、No VacationのEPはめちゃくちゃ良かったです。また、身近なところではありますが、The WaterfallsのEP2枚とClematisのEPは素晴らしかったです。

 

 

以上です〜。